データベース4500 完成英単語・熟語荻野 治雄
桐原書店 刊
発売日 2008-12
正攻法では優秀な単語本、でも、受験生には注意が必要 2009-03-03
CD3枚が付属して1,000円あまりという、お買い得の一冊。
3枚のCDには、単語,意味,例文,長文読みあげなどの音声がギッシリ収録されています。ボリュームは全部で3時間45分ほど。
英語やりなおしの社会人も、こういった安くて内容の充実した 「受験用参考書」 を利用した方がお得かも。
CDの内容をメモリーカードに入れPSPで聴いていますが、つくづく便利な時代になったものです。
大学受験や社会人には、本書4500からのスタートがオススメ。
一方、中学時代の単語に不安のある人は、 「データベース3000」 から始めたほうが良いでしょう。
ただし、受験生には注意が必要です。
本書に収録された単語は、 「システム英単語 Ver.2」 や 「英単語ターゲット1900」 などと較べると、熟語や副詞が入っているぶん、動詞や形容詞に関して少々語彙不足を感じます。
本書を終えたあとに 「速読英単語 必修編」 などを利用し、入試での単語に取りこぼしが出ないようチェックしておくと安心でしょう。本書のあとなら、 「速読英単語」 の英文もけっこう読めます。
また、使用頻度の高い順に単語が配列されていないため、重要な単語がお終いのほうに残されたりと、短期間で学習効果をあげたい受験生にはストレスのたまる部分もあるかも。
いずれにしても――
本書レベルの単語本を一冊終わらせておけば、のちの英語学習がかなりラクになります。
英語のペーパーバックを読みたい人なども、原書で読める英文がふえ、世界がグッと広がることを実感できるはず。
学習のコツは、とにかく短時間 (2〜3週間) で1周目を終わらせておくこと。
1周目では、1日に100個以上の単語を覚えるようなスピードで単語をひととおりながめ、そのうち3割程度が記憶に残り、なんとなく見覚えがあるという単語が7割程度あれば良しとします。
2周目は、1周目の記憶が残っているうちに、1日50個以上の単語を覚えるようなスピードで学習を進め、6割程度が記憶に残ればOK。
3周目以降は、できるだけたくさん覚えては忘れ、さらに覚えなおすのくりかえし。
覚える量とスピードを重視するのは、できるだけ早く英語が身につく実感を持てるようにするためです。(この方法は、岡本浩一 「最強の英語上達法」 を参考にしています)
忘れる部分も多いでしょうが、自分のアタマの働きを信じて、根気よく勉強を続けましょう。
本書の特長は次の点にあります。
◎ 付属CDの内容が豊富なうえ、音質が良い。
◎ 関連分野ごとに単語がまとめられ、いちどに複数の単語を覚えやすい。
◎ 単語以外のコラムや確認問題などが、豊富に用意されている。
◎ レイアウトが見やすい。
◎ 例文が豊富。 (ただし、ロングマンから採取したと思われるクセの強い文が目につく)
【drug】 など、なぜ薬ではなく 「麻薬の乱用」 が例文に? (笑)
Parents should talk openly to their children about the dangers of drug abuse.
◎ 無味乾燥ではなく味のある単語本。
個人的には気に入っている参考書なので、☆5つをつけたいところですが、受験用ということを考えると、収録語数や即効力不足などもあり、☆1つ減点としておきます。
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